膝が痛いと感じても、その原因は一つではありません。
加齢に伴う膝関節の変化だけでなく、半月板や靭帯の損傷、スポーツによる負担、成長期にみられる障害など、年齢や生活習慣、きっかけによって考えられる原因は異なります。
「歩くと膝が痛い」「階段の上り下りで痛む」「立ち上がるときに痛い」「膝が腫れている」「膝が引っかかる感じがする」などの症状が続いている場合は、原因を確認するために整形外科を受診することが大切です。
中野区本町周辺で膝の痛みにお悩みの方は、新中野整形・リハビリテーションクリニックでご相談いただけます。
膝の状態を確認し、必要な検査や治療、リハビリテーションについて検討します。
膝が痛いときに考えられる主な原因
膝は、太ももの骨である大腿骨、すねの骨である脛骨、その前面にある膝蓋骨、膝内外の軟部組織などから構成される関節です。
関節の中には半月板があり、靭帯や腱、筋肉なども膝の安定性や動きを支えています。
そのため、膝の痛みがあっても、痛みの原因が必ずしも同じとは限りません。
また、レントゲンで骨に異常がなくても軟骨、軟部組織により痛みが発生する可能性があります。
特に中高年の方で、立ち上がるときや歩き始め、階段の上り下りなどで膝が痛む場合には、変形性膝関節症が考えられます。
変形性膝関節症では、関節軟骨の変化などに伴って膝に痛みや動かしにくさが生じることがあります。
日本整形外科学会によると、初期には立ち上がりや歩き始めなど、動作を始めるときに痛みが出ることがあります。
一方、スポーツや転倒などで膝をひねった後から痛みが出た場合は、半月板損傷や膝靭帯損傷、骨挫傷などの外傷が関係している可能性があります。
膝半月板損傷では、膝の痛みに加えて腫れや、膝が引っかかるような感じが出ることがあります。
膝靭帯損傷では、受傷の仕方や損傷した靭帯によって、痛みや腫れ、不安定感などがみられることがあります。骨挫傷では荷重時痛、叩打痛が見られることがあります。
また、成長期の子どもでは、スポーツなどをきっかけとしてオスグット病による膝の痛みが生じることがあります。
膝の痛みを年齢だけで判断せず、いつから、どのような場面で痛むのかを整理することが原因を考えるうえで重要です。
膝の痛む場所や症状から考えられること
膝の痛む場所や症状から考えられること
ただし、痛む場所だけで病気を特定できるわけではありません。
- 膝の内側が痛む
→ 変形性膝関節症、内側半月板損傷、内側側副靱帯損傷、骨挫傷、鵞足炎など - 膝の外側が痛む
→ 変形性膝関節症、外側半月板損傷、外側側副靭帯損傷、骨挫傷、腸脛靭帯炎など関係 - 膝蓋骨周辺やその下が痛む
→ 膝蓋骨分離症、周囲炎、スポーツや成長期に関連した障害など - 膝後方が痛む
→ 関節内の炎症や関節液の増加(Baker嚢腫)、半月板損傷、腓腹筋由来の痛みなど
また、「膝が痛い」という症状だけでなく、次のような症状があるかどうかも診断の手がかりになります。
- 膝が腫れている ・膝に水がたまっているように感じる
- 膝を曲げ伸ばししにくい
- 膝が引っかかる、ロックされたように動かしにくい ・歩くと痛い
- 階段の上り下りで痛い ・立ち上がるときに痛い ・膝に力が入りにくい
- 膝がぐらつく、膝崩れがある
- スポーツや転倒、ひねり動作の後から痛みが続いている
このような情報は、膝のどの部分に問題があるのかを考えるうえで役立ちます。
膝が痛いときに考えられる代表的な病気
膝の痛みの原因として、代表的なものをいくつかご紹介します。
変形性膝関節症
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨などに変化が生じ、痛みや動かしにくさなどが現れる疾患です。
中高年の膝の痛みの原因としてよくみられ、初期には立ち上がりや歩き始め、階段の上り下りなどで痛みを感じることがあります。
症状が進むと、歩行時の痛みが続いたり、膝が伸びにくくなったりすることがあります。
新中野整形・リハビリテーションクリニックでは、変形性膝関節症について詳しく案内しています。
膝の痛みが続いている方は、変形性膝関節症だけでなく、半月板や靭帯など他の原因も含めて状態を確認することが重要です。
膝半月板損傷
半月板は、膝関節の大腿骨と脛骨の間にある組織で、膝にかかる衝撃を受け止めたり、関節の安定性に関わったりしています。
スポーツや転倒などで膝に強い力が加わった場合だけでなく、年齢に伴う変化が関係して損傷することもあります。
半月板損傷では、膝の痛みや腫れのほか、膝が引っかかる感じがしたり、場合によっては膝を動かしにくくなったりすることがあります。
膝をひねった後から痛みが続く場合や、膝の曲げ伸ばしで引っかかるような症状がある場合には、整形外科で状態を確認することをおすすめします。
膝靭帯損傷
膝には、前十字靭帯、後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯など、膝関節を安定させる靭帯があります。
スポーツや転倒などで膝に強い力が加わると、靭帯が損傷することがあります。
受傷直後から強い痛みや腫れがある場合だけでなく、その後に膝の不安定感や膝崩れを感じる場合にも注意が必要です。
靭帯損傷では、半月板損傷などを伴うこともあるため、症状だけで判断せず、診察や必要な検査によって状態を確認することが大切です。
鵞足炎
膝関節内側の少し遠位に内側ハムストリングス(縫工筋、薄筋、半腱様筋)の脛骨付着部があり、階段昇降、ランニング、歩行、下腿の内外旋負荷で痛みが出ることがあります。
内外側腓腹筋近位部痛(テニスレッグ)
膝関節後方には下腿三頭筋のうち浅層を走行する腓腹筋が関節をまたいで走行しており肉離れに類似した痛みが膝裏面に起こることがあります。
腸脛靭帯炎(ランナー膝)
オスグット病
オスグット病は、成長期の子どもにみられる膝の障害です。
膝のお皿の下にある部分に痛みや腫れが生じ、走る、跳ぶ、しゃがむなどの動作で症状が強くなることがあります。
特にスポーツをしている成長期の子どもに多くみられます。
子どもの膝の痛みを「成長期だから仕方がない」と決めつけず、痛みが続く場合やスポーツに支障がある場合には、整形外科で相談することが大切です。
関節リウマチなど、膝以外の病気が関係する場合
膝の痛みは、膝関節そのものの変化だけが原因とは限りません。
関節リウマチなど、全身の関節に炎症を起こす病気が関係していることもあります。
膝だけでなく複数の関節が痛む、腫れが続く、朝に関節が動かしにくいなど、膝以外にも症状がある場合には、症状の経過を医師に伝えることが大切です。
膝が痛いとき、整形外科ではどのような検査をする?
整形外科では、まず痛みがいつから始まったのか、どのような動作で痛むのか、けがやスポーツ活動との関係があるのかなどを確認します。(問診)
そのうえで、膝の腫れ、圧痛、関節の動き、筋力、不安定性などを診察し、必要に応じて画像検査などを行います。(触診、身体所見確認)
変形性膝関節症では、診察に加えてX線検査などを用いて関節の状態、アライメントを確認することがあります。一方、半月板や靭帯などの軟部組織の状態をより詳しく確認する必要がある場合には、MRIなどの検査が検討されることがあります。鵞足炎、半月板損傷では超音波による炎症状況、不安定性の確認も行うことがあります。(画像チェック)
また、膝関節に水分が貯留している場合には穿刺し、貯留液の状況(関節液、関節血腫)を観察したり細菌培養検査、結晶検査をチェックすることで化膿性膝関節炎、結晶誘発性関節炎、関節水腫の鑑別をしたりもしています。
重要なのは、検査を受ければ病名が自動的に決まるのではなく、症状や診察所見、画像検査などを組み合わせて原因を考えることです。
「膝が痛いけれど、どの病気なのか分からない」という段階でも整形外科に相談することができます。
膝が痛いとき、どのような治療をする?
膝の痛みの治療は、原因や症状、年齢、生活状況などによって異なります。また、変形の程度と痛みは必ずしも相関するとは限りません。(すごく変形してO脚があっても痛みがなかったりもします。)
そのため、すべての膝痛に同じ治療を行うわけではありません。
変形性膝関節症などでは、症状に応じて運動療法やリハビリテーション、薬物療法などを組み合わせて治療します。
膝の状態によっては、装具、インソールなどを用いて負担を調整することもあります。
外傷による半月板損傷や靭帯損傷では、損傷の程度や膝の不安定性などを確認し、保存的な治療やリハビリテーション、必要に応じて専門的な治療を検討します。
膝の痛みがあるからといって、すぐに手術になるわけではありません。
一方で、強い痛みや膝の機能低下が続いている場合には、原因を確認したうえで適切な治療方針を検討することが重要です。
健康保険の適応がない治療もご希望に合わせて提案可能です。(PRP、エクソソームによる治療)
膝の痛みとリハビリテーション
膝の痛みでは、痛みそのものだけでなく、膝をかばうことで歩き方や身体の使い方が変化し他部位に影響することがあり、その状態が続くと、膝以外の部位にも問題が起こる可能性があります。
新中野整形・リハビリテーションクリニックでは、理学療法士による運動指導に力を入れています。
痛みのある部位だけを見るのではなく、痛みが起こったメカニズムを考え、身体の動きや運動連鎖にも着目した治療計画を行うことをクリニックの特徴としています。
(膝のみならず足部、股関節、腰部、体幹に問題があるケースもよく認められます。)
膝の痛みがある方でも、痛みの原因や身体の状態によって必要なリハビリテーションは異なります。
「膝が痛いから動かさない」という一律の対応ではなく、現在の状態を確認したうえで、どのような運動や生活上の工夫が適切なのかを考えることが大切です。
こんな膝の痛みは整形外科へ
次のような症状がある場合は、自己判断で長期間様子を見るのではなく、整形外科への受診を検討してください。
- 膝の痛みが続いている ・歩行や階段の上り下りなど、日常生活に支障がある
- 膝が腫れている ・膝を曲げ伸ばししにくい ・膝が引っかかる、動かしにくい
- 膝がぐらつく、膝崩れがある
- 転倒やスポーツなどで膝をひねった後から痛みが続いている
- 痛みが強くなっている ・膝の痛みに加えて、複数の関節にも症状がある
特に、けがの後に強い痛みや腫れが出た場合、体重をかけられない場合、膝が動かせない場合などは、早めに医療機関で状態を確認することが重要です。
膝の痛みは、症状だけから原因を判断することが難しい場合があります。
痛みを我慢して運動や日常生活を続けるのではなく、症状が続く場合は原因を確認することをおすすめします。
よくある質問
よくある質問
A.膝の骨や関節、靭帯、半月板、腱などが関係する痛みであれば、整形外科で相談できます。
原因が分からない場合でも、痛みが始まった時期や痛む動作などを伝えてください。
診察によって原因を考え、必要に応じて検査を行います。
Q.膝が痛いのは年齢のせいでしょうか?
A.加齢に伴って変形性膝関節症などが起こりやすくなることはありますが、膝の痛みを年齢だけで判断することはできません。
半月板や靭帯の損傷、スポーツによる障害、その他の関節疾患など、さまざまな原因があります。
痛みが続いている場合は、原因を確認することが大切です。
Q.膝の痛みが続く場合、どのような検査をしますか?
A.まずは痛みが出た時期やきっかけ、痛む場所、動かしたときの症状などを確認したうえで、膝の状態を診察します。そのうえで必要に応じて、X線(レントゲン)検査などの画像検査を行います。骨の状態だけでなく、半月板や靭帯などの損傷が疑われる場合には、MRI検査が検討されることもあります。
すべての方に同じ検査を行うわけではなく、症状や診察結果に応じて必要な検査を選択します。
Q.膝をひねってから痛みが続いています。どのような病気が考えられますか?
A.膝をひねった後から痛みが続いている場合、半月板損傷や靭帯損傷などが考えられます。
スポーツ中の急な方向転換や転倒、日常生活で膝をひねったことなどがきっかけになる場合があります。
また、膝の腫れや膝が引っかかる感じ、膝が不安定に感じるなどの症状を伴うこともあります。
症状だけでは判断が難しいため、痛みが続く場合や膝を動かしにくい場合には、整形外科で状態を確認することをおすすめします。
Q.膝の痛みは、どのくらい続いたら整形外科を受診すべきですか?
A.「何日続いたら受診」という明確な基準があるわけではありません。
痛みが強い、歩くことが難しい、膝が大きく腫れている、膝を動かしにくい、けがをした後から痛みが続いているといった場合には、早めに整形外科を受診しましょう。
また、強い痛みではなくても、階段の上り下りや歩行など日常生活で痛みを感じる状態が続いている場合は、一度診察を受けることをおすすめします。
痛みの原因によって適切な対応が異なるため、症状が続く場合は自己判断で様子を見続けないことが大切です。
膝が痛いときは新中野整形・リハビリテーションクリニックにご相談ください
新中野整形・リハビリテーションクリニックでは、整形外科とリハビリテーション科の診療を行い、肩こりや腰痛、関節痛など幅広い運動器の症状に対応しています。
膝についても、変形性膝関節症、膝半月板損傷、膝靭帯損傷、オスグット病などの疾患を診療内容として掲載しています。
膝の痛みの原因を確認するためには、痛みがある場所だけでなく、歩き方や関節の動き、筋力、けがの経緯などを含めて状態を把握することが重要です。
新中野整形・リハビリテーションクリニックでは、痛みの原因に対して的確な検査・診断を行い、一人ひとりに必要な治療やリハビリテーションを提供することを診療の特徴としています。
また、理学療法士による運動指導にも力を入れており、痛みのある部位だけではなく、身体の動きや運動連鎖を意識した治療計画を行っています。
膝の痛みによって歩き方が変わった、運動を続けにくくなった、日常生活で膝をかばうようになったという方も、現在の状態に応じた対応を検討できます。
中野区本町や新中野周辺で膝が痛いとお悩みの方は、症状を我慢し続けるのではなく、まずは原因を確認するために整形外科へご相談ください。
新中野整形・リハビリテーションクリニックでは、膝の痛みについて、症状の原因を確認しながら必要な診療やリハビリテーションを検討します。
このコラムの監修医師
新中野整形・リハビリテーションクリニック 院長 岡部 高弘
資格・専門医
- 日本整形外科学会 専門医
- 日本整形外科学会 リウマチ医
- 日本整形外科学会 スポーツ医
- 日本体育協会 公認スポーツ医
- 日本障害者スポーツ協会 公認障害者スポーツ医
- 日本医師会 認定産業医
資格・専門医
- 日本整形外科学会
- 日本人工関節学会
- 日本股関節学会
- 日本軟骨代謝学会
- 日本リウマチ学会
- 日本臨床スポーツ医学会
- 日本運動器 SHOCK WAVE研究会
- JAPSAM PRP・幹細胞研究会
- 日本整形外科超音波学会
参考情報
- 変形性頚椎症
- 頚椎椎間板ヘルニア
- ストレートネック(スマホ首)
- 頚椎捻挫(むち打ち損傷)、外傷性頚部症候群、寝違え
- 胸郭出口症候群
- 肘部管症候群
- テニス肘
- ゴルフ肘
- 野球肘
- 肘内障
- 肩腱板損傷・断裂
- 肩石灰沈着性腱板炎
- 肩関節周囲炎
(四十肩、五十肩) - 凍結肩(frozen shoulder)
・拘縮肩 - 頚肩腕症候群・肩こり
- ギックリ腰(急性腰痛症)
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰部脊柱管狭窄症
- 脊柱側弯症
- 胸腰椎圧迫骨折
- 腰椎分離症・分離すべり症
- ガングリオン
- ドケルバン病
- ばね指
- 母指CM関節症
- 指変形性関節症(へバーデン結節、ブシャール結節)
- 手根管症候群
- ギオン管症候群(ギヨン管症候群、尺骨神経管症候群)
- 突き指・マレット指
- 膝半月板損傷
- 膝靭帯損傷
- 子どもの成長痛
- オスグット病
- 変形性膝関節症
- 足関節捻挫
- アキレス腱断裂
- 外反母趾
- 有痛性外脛骨
- モートン病(モートン神経腫)
- 足底腱膜炎
- Jones骨折(ジョーンズ骨折・第5中足骨近位骨幹部疲労骨折)
- 足部骨端症
- 扁平足(flat foot)・開張足
- 関節リウマチ
- 高尿酸血症と痛風発作
- ロコモティブシンドローム
- 骨粗鬆症
- グロインペイン症候群(鼠径部痛症候群)
- 大腿臼蓋インピンジメント症候群(FAI)
- 股関節唇損傷
- 変形性股関節症
- 大腿骨近位部骨折
- 運動器不安定症
- フレイル
- サルコペニア
- 子どもの成長痛
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- サイレントマニピュレーション(非観血的関節受動術)
- 体外衝撃波治療
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- 交通事故での受診
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- インピンジメント症候群



